2014年09月23日

事故現場についての説明

先日、JR福知山線事故の現場の整備についての説明会に参加しました。
今回はこれまでとは違って、少人数に分けて丁寧に対応するというものです。参加者は10人ちょっと。JR西日本の事故現場担当の職員が説明や質疑に対応しますが、全体の進行役は第3者の方が務められていました。役員も出席していません。場のしつらえとしては非常に良かったと思います。

計画案の内容については、アンケートや直接聞いた様々な意見に対して、丁寧に対応がされたものでした。こういう意見に対して、こう考え、このような案になっている、という説明です。逆に言うとかなり理屈っぽいのですが、プランニングの段階なので論理的に説明できることは重要でしょう。

私の個人的な意見としては、事故の現場は自分の人生の中でも大きな出来事が起きた場所であり、訪れた時にはゆったりと人生を振り返るような時間を過ごせるしつらえがあればと思いました。これはそれぞれの立場によって違うと思います。私はこの事故で亡くなられた方で生前から知っていた方がおられないこともあり、慰霊というよりはむしろ自分自身のことを考えたいと思ったからです。

今後、具体的な空間のデザインをしていくことになるでしょう。整備の考え方は概ね良いので、空間デザインとしても質の高いものになっていけばと思います。
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2014年04月26日

9回目の「4月25日」に

9回目の「4月25日」を昨日、迎えました。今年は9年目ですから、報道的観点からは10年目の来年に向けて谷間の年ということになるのでしょうか。私自身はあまり意識しないのですが 。

この「周年」という概念は、きっかけとして利用する際には有効に働くこともあるように思います。日々を生きている私たちは、ついつい漫然とした時間を過ごしてしまいがちです。このため、特定の日を意味づけることは私たちに意味のある行動を促す効果があるかもしれません。やや作為的ではありますが。

ともかく9年目の昨日、私は午前はJR西日本主催の追悼慰霊式に出席しました。亡くなられた当時大学生だった方の弟さんによる追悼の言葉と、亡くなった方の娘さんによる献奏がありました。
こうした場に私がいることの意味は何なのだろうかと考えてしまいました。特に「追悼」という行為は極めてパーソナルな行為でしょう。亡くなった方の生前を、私は誰一人知らないので、少なくとも「追悼」はできないのです。
私は負傷者という「関係者」として出席していますが、この場においては遺族でないという点で一般の人とそれほど違わないのではないかとも思います。
そう考えると、私が今後、どのようにこの事故と関わっていけばよいのか、改めて考えることが大切だと思いました。

9年目の昨日は、そんなことを考えながら過ごしました。
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2014年04月13日

アンケートへの回答

某報道機関のアンケート調査への回答のうち、主に自由記述の部分を記録のため記載しておきます。

Q 事故現場について
周りからは見えないように囲うなどの設えがよいが、構造物はあまり目立ちすぎないデザインがよい。

Q 事故現場の整備計画についての今後の進め方について
時期にこだわる必要はないが、10年というのは一つの目安にはなる。
現在の状況ではJRが主導するしかないが、いろんな立場の人の思いを聞くべきである。
(理由)
多様な立場の人が現場について考えることが事故を社会的に捉える(つまり、風化させない)ことにつながると思う。最終的にどのような形に整備するのかということよりも、そこにいたるプロセスの方が大切だと考えるから。

Q 刑事裁判について
歴代社長を刑事裁判で裁くことには関心がない。
刑事罰を科すことによって責任を取らせる、あるいは再発を防止するという考え方には賛同できない。

Q 「組織罰を考える勉強会」について
組織罰の導入には賛同しないが、参加すれば私自身が「刑事罰とは何か」という点について考えるきっかけになるとは思う。

Q 組織の責任を問えるようにする場合に必要な制度
再発防止のための詳細な検証とそれに基づく方策の検討を義務づけるとともに、継続してチェックするしくみ。

Q 組織の責任を問う制度を創設するにあたっての課題
事故の原因究明が難しくなる
組織が萎縮する
責任の問い方によっては再発防止の取り組みにつながらない

Q 報道機関の取材方法や報道内容について
取材の際にうまく聞き出していただければ自分自身の考えを整理することに非常に役立つので、ステレオタイプの考え方に基づく先入観などなしに、また、自分以外の人の考えなどについての情報提供もしていただきながら、丁寧に話を聴いてほしい。

Q その他
私自身は特別な記憶が刻まれた場所と人々がどのように関わっていくべきなのか、そのためにどのような空間としてしつらえるべきなのか、ということに関心がある。そのため事故現場の動向には非常に関心を寄せている。
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2014年02月01日

事故現場に関する意見

JR西日本から、福知山線事故の現場に関する意見についてのアンケート調査が送付されてきましたので、以下のように回答しておきました。

1.事故の事実を伝えるものについて
マンションの全てを保存しようとすると、穏やかな気持ちで慰霊できる場所にするのは難しいのではないかと思います。マンションを見たくない人も多いことを考えると、一部を保存するのが良いと思います。
事故の事実を伝えていくためには、現場の臨場感ができるだけ保存されるような工夫をするのが良いと思います。臨場感は、現在の現場に立った時に五感で感じることができるものを残していくことで保存できるのではないでしょうか。視覚的な見え方や空間の広がりから感じ取ることができる感覚が大切だと思います。ちなみに、私は現場については事故当日の記憶はほとんどありませんが、退院後に初めて行った時に、思ったより狭いと思った記憶があります。

2.事故の痕跡が残る部分の保存の仕方について
事故の痕跡は見たくない人も多いので、見たい人が、見ようと思った時に見ることができるようにしておけば良いと思います。特に周辺からは見えないようにしておくのが良いと思います。
運転中の運転士からも必ずしも見える必要はないと思います。運転していない時に現場に来て、事故の痕跡に触れることができれば十分だと思います。

3.慰霊碑付近から事故の痕跡が残る部分の見え方について
「植栽やガラス越しにぼんやり見える」案が良い
直接見えない方が安らいだ気持ちで慰霊碑に向かえるのではないでしょうか。
また、完全に見えなくすると、博物館的保存になってしまい、慰霊碑との関係が断ち切られてしまうような感じがします。
植栽の奥に見え隠れするようなしつらえが良いと思います。

4.その他
事故の現場は様々な人の思いが集まるところであり、関わりを持ち続けていく場所になると思います。こうした関わりの中で、時間を経るごとに少しずつ深みを増していくような場所になれば良いと思います。そのため、最初から作りこみすぎないほうが良いと思います。
具体的な関わり方として、例えば花を植えたり、記念樹を植えたりできるスペースがあると良いかもしれません。
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2014年01月05日

東海道新幹線がこんなに脆弱とは

3日に発生した有楽町での火災では新幹線が5時間以上も普通になりました。今回はたまたま帰省ラッシュと重なったため影響が大きかったとも言えますが、そもそも大動脈である東海道新幹線が沿線の火災ぐらいで長時間運休になるのはやはり問題でしょう。
品川駅での折り返し運転も諸々の事情によりできなかったようですが、これは今後、改善の余地というか、改善すべき点が大いにありそうです。
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2013年11月28日

現場で感じ取れる臨場感

先日の福知山線事故の現場についての説明会での私の意見の中で、「現場で感じ取れる臨場感」という表現について、JR西日本の担当者の方から問合せがありましたので、回答した内容の一部を記しておきます。

人が場所に対して抱く印象や記憶は、空間を体験すること、つまり空間を五感で感じとることで作られるものだと思います。
視覚による影響が最も大きいですが、音やにおい、触った感覚、場合によっては味覚(その場所で食べたり飲んだりしたものの味と関連づけられる場合など)も影響しているはずです。
事故現場の場合であれば、例えば次のようなことでしょうか。

視覚:マンションの壁面、駐車場地下ピット、路面、事故直後の凄惨な様子 など
聴覚:電車が通る音、事故直後の様々な音(うめき声、救助作業の音、ヘリコプターの音、…) など
嗅覚:献花台の線香のにおい、事故直後のオイルやガソリンのにおい など
触覚:衝突の跡が残る壁面を触った感覚、アスファルトの路面を歩く感覚、事故直後のけがの痛み など
味覚:??(人によっては何かあるでしょうけど)

ただし、私自身は直後の「現場」での記憶はほとんどないのでこれらは想像です。
私が退院後に初めて行った時には思ったよりも狭く感じたことを覚えています。

「現場」は大切なものだと言う強い思いを持つ人は、それぞれの様々な感覚と結びつけて現場を記憶されていることと思います。
こうした場所に対する記憶と結びつけられた感覚は、現場の空間を体験することで感じ取ることができるもので、将来にわたって大切にしていく必要があるものだと思います。
この感覚のことを臨場感と表現しました。
まさに、その場に臨んだ時に感じることです。

整備後の「現場」に行った時に現在の臨場感が損なわれてしまうと、大切なものが壊されてしまったという感じ(喪失感)を受けるのではないでしょうか。
なぜなら、臨場感は大切な場所の記憶と結びつけられているからです。
また、臨場感はJR西日本の職員の方々が継承していく必要がある「事故の記憶」を呼び覚ますためにも非常に重要かと思います。

このため、「現場」を整備していく中では臨場感をいかに継承していくのかを考えていくことが必要だと思います。
「現場」から受ける感覚は人によって様々でしょうが、多くの人に共通するものはあるはずです。
それを見つけてうまく継承していかなければなりません。

この場所に臨んだ時に受ける感覚は何に起因するものなのか?
何を残せば(あるいは再構築すれば)その感覚が継承されるのか?
これは空間の特性を読み取る作業に他ならないので、「空間論の専門家」の力を借りる必要があるのではないかと考えました。

空間の専門家というと建築家ですが、「現場」は屋外空間でもあり、また整備にあたっては周辺からの見え方も重要なテーマになるので、どちらかというと景観やランドスケープといった分野の専門家の方がふさわしいかもしれません。
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2013年11月17日

福知山線事故の現場に関する説明会

JR西日本主催の、事故現場に関する説明会に参加しました。
これまでに集まった様々な意見にできるだけ対応しようとする姿勢や丁寧な説明は評価できると思います。
今日の説明に対して質問したことを、忘備録的に記しておきます。

社会的な視点が必要
・被害者(遺族、負傷者)とJRの視点しかなく、一般の人を含めた社会的な視点があまり見られない。
・どういうメッセージを送るかは難しいが、少なくとも今後、継続的に検討していくべきテーマとするべき。

検討プロセスが重要
・最初から作り込みすぎないという考え方は良い。
・事故現場を考えるというプロセス、体験が重要であり、被害者もJR職員も積極的に関われるようにするべき。

現場の形について
・現場で保存すべきは、現在の現場で感じることのできる臨場感である。技術的には難しいので、空間の専門家との連携が不可欠。
・周辺からの見え方や空間のつながりなど、周辺との関係についても検討していく必要がある。
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2013年11月03日

減便・減速

JR北海道は、特急列車の出火などのトラブルが続いたため、減便・減速を始めました。減便によって整備時間を確保し、減速によって車両への負荷を小さくすることがねらいです。

特急を8本減便、最高速度を10〜20km/h程度減速することで、札幌−釧路間の所要時間が最大約40分、平均20分増え、乗り継ぎが非常に不便になるケースもあるとのこと。かなり大がかりな減便・減速なようです。

そういえば、JR西日本も福知山線事故の後、福知山線や東海道線で所要時間が増えるダイヤ改正をしました。やはり安全を確保するには減便・減速なのですね。当然、利便性は下がりますから、安全性と利便性を両方高めていくのは難しいということでしょうか。
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2013年10月26日

風化の前提

最近、長いタイトルの本を読みました。

「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい
森達也 著

一言で言えば「正義」という名の下に集団化を進める日本に対して警鐘を鳴らす内容です。オウム事件のことがたくさん出てくるのですが、その中にこんなくだりがありました。

ただし僕は、風化することを一概には否定しない。だって地下鉄サリン事件からは二〇年近くが過ぎたのだ。風化しない方がおかしい。風化は忘却だ。もしも人から忘却という昨日を奪えば、おそらくその人は数日で発狂するだろう。忘却するからこそ人は傷を癒すことができる。風化は大切だ。事件当時に幼かった子どもたちも、オウムや麻原という言葉くらいは知っている。むしろそのほうが異常なのだ。

これは私もまったく同じ考えです。さらにこう続きます。

だから風化することは当たり前。無理に抗う意味はない。ただし風化される時には、過去形になっているとの条件がある。そして事件を過去形にするためには、何故事件が起きたのかを明らかにする必要がある。ところが彼らがサリンを撒いた理由すら、この社会はいまだに解明しきれていない。つまり動機がわからない。だから不安が持続する。この社会を内側から変えてゆく。風化することは当たり前と思いながらも僕がオウムにこだわり続ける理由は、オウムがこの社会に与えた後遺症はとても大きく、しかも過去形ではなく現在進行形で加速しているからだ。

こういう捉え方は渡しはしたことがありませんでした。風化の前提として過去形にしなければならない。なるほど。著者が言う過去形とは、その事件が起きた理由を明らかにするということのようです。
私は、風化の前提として、社会がその事件から何を学ぶべきかが明らかになるということだと思っています。そして、教訓を得るためには事件そのものを解明しないといけないと考えることもできます。だとすると同じことなのかもしれません。
ただ、事件の理由を明らかにして、事件そのものから学ぶということももちろん重要ですが、事件が引き起こした社会現象から学ぶということもあるのではないかとも思います。事件が起きた理由自体を明らかにすることのみにこだわるよりも、社会に対してどのようなインパクトを与えたのかを考えることが重要にも思います。つまり、いかに社会問題として捉えるのかということです。問題は、社会問題と言ったとたんに論点が際限なく広がってしまうことでしょうか。
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2013年10月12日

北陸新幹線の列車名

北陸新幹線の列車名が決まりましたね。運行タイプが4タイプあるのでそれぞれに対応した4つの名前です。

東京−金沢「速達型」 かがやき
東京−金沢「停車型」 はくたか
東京−長野「現長野新幹線型」 あさま
富山−金沢「シャトル型」 つるぎ

新幹線の列車名は3文字というイメージが強いので「かがやき」「はくたか」はちょっと違和感が。でも調べてみると東北新幹線の「はやぶさ」「やまびこ」、上越新幹線の「たにがわ」と4文字のものもありました。3文字だとシャープな感じ、4文字だとマイルドな印象です。2文字の「とき」というのもありますが、安定感も考えるとやっぱり新幹線は3文字がふさわしいと、私は思います。

東海道・山陽 「のぞみ」「ひかり」「こだま」
山陽・九州 「みずほ」「さくら」「つばめ」
東北 「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」「なすの」
山方 「つばさ」
秋田 「こまち」
上越 「とき」「たにがわ」
長野 「あさま」
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